【薬剤師 年金】 サラリーマンより有利なのか? ・・・残念

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薬剤師を目指しているであろう子供がいます

自分はともかく、子供の将来はいろいろと気になります

というわけで(?)、薬剤師の年金関係はどうなのだろうか?

 

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年金に関しては、ずっと信用していない

 

国民年金については、別のサイトでずっと書いています。

そして、2019/06時点では国民年金の徴収時効を目指して、頑張っています。

 

 

時効が成立しようがしまいが、この国の年金制度はまったく信用していません。

「たとえ他人の金でも真剣に運用しろ、失敗に関しては責任を取れ」

この国の役人天国状態は、いったいいつまで続くのだろうか?

 

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という訳で、次段落からは薬剤師の年金の話です。

まずは、一般的な話から・・・

公的年金には2種類あります

  1. 国民年金
  2. 厚生年金

 

国民年金

自営業や年収130万円未満の人(扶養されている人を含む)は、強制的に国民年金に加入することになります。

どのような低所得者であっても、国民年金に加入することが義務化されています。

 

国民年金の支給額は、月に5万円ほどです。

65歳以上になることでこの金額を受け取れるようになります。

 

厚生年金は会社が半額負担   国民年金よりお得です

毎月の保険料支払額は厚生年金のほうが多いです。

ただ、国民年金だと全額自腹なのに対して、厚生年金では半額を会社が負担してくれます。

 

薬剤師を含めサラリーマンが強制加入するものとして社会保険があります。

社会保険には健康保険や雇用保険などが含まれており、その中の一つに厚生年金保険があります。この社会保険料の負担は半額であり、残りの半分は会社が支払ってくれます。

 

 

もちろん、「国民年金の支払い額よりも、厚生年金の保険料負担のほうが大きい」のは事実です。国民年金は毎月17,000円ほどですが、月30万円の給料をもらっているサラリーマンの厚生年金保険料は27,000円ほどです。

しかし会社側が半分を払ってくれており、老後の年金額が国民年金と比べ毎月10万円も増えることを考えると、年金については厚生年金に加入したほうが得だといえます。

 

厚生年金に40年ほど加入している場合、月15万円ほどの支給になります。

国民年金よりも毎月10万円ほど高いと考えるようにしましょう。

 

  • 国民年金の支給額:月5万円ほど
  • 厚生年金の支給額:月15万円ほど

 

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薬剤師を対象とした年金

年金制度には公的年金と私的年金があります。

一般の人が加入するのは、国民年金や厚生年金ですが、薬剤師には薬剤師専用の年金制度があります。

薬剤師を対象としているのが「日本薬剤師国民年金基金」「薬剤師年金保険」です。

薬剤師と公的年金   基本は厚生年金です

薬剤師で一定の条件を満たした勤務先に所属している人は、公的年金のうち「厚生年金」に加入しているはずです。

厚生年金は原則として5人以上の従業員がいる事業所(適用事業所)を強制加入事業所と定めています。

そのため、適用事業所に所属する薬剤師は強制的に厚生年金に加入することになります。

 

 

「厚生年金」の加入対象となるのは常勤薬剤師(正社員・正職員)ですが、勤務日数や勤務時間が常勤者の4分の3以上であれば派遣薬剤師やパート・アルバイト薬剤師も含まれます。

 

 

一方、「国民年金」の加入対象となるのは、従業員が5人以下の事業所に勤務し年収が130万円以上の薬剤師です。

原則として、勤務日数や時間が少ない派遣薬剤師やパート・アルバイト薬剤師の場合は「国民年金」への加入となります。

 

Pharmacist 06.19

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薬剤師が入れる「日本薬剤師国民年金基金」とは

 

日本薬剤師国民年金基金とは?

「日本薬剤師国民年金基金」は日本薬剤師会が設立母体となり、1991年(平成3)に国からの認可を受けている年金制度です。薬剤師などを対象とした私的年金ではあるものの、国民年金に上乗せできるという特徴があります。

 

日本薬剤師国民年金基金の加入条件

薬局、店舗販売業、配置販売業、卸売販売業に従事している
(上記の経営者や従業員であれば薬剤師以外でも可)

年齢が20歳から59歳までで、国民年金に加入している
(年齢が60歳以上65歳未満で国民年金に任意加入の人も可)

厚生年金や共済組合に未加入も、しくは加入者の被扶養配偶者ではない

 

 

給付タイプを選べます

加入者の将来設計に合わせて給付タイプを選べる方式になっています。

給付タイプは9種類あり、うち何種類かを自分で選んで組み合わせられるスタイルです。

基本となるのは「1口加入」で終身年金A型(保証期間有り)と終身年金B型(保証期間無し)の2種類があります。任意加入となる「2口目からの加入」はI型からV型まで5種類あり自分で自由に選ぶことができます。

 

 

年金の掛金と受取額(月額)

掛金は加入時の年齢や性別、給付タイプ、受取額は年齢や給付タイプによって異なります。

例1:35歳の女性・A型+I型に加入の場合
掛金 月額19,385円
受取額 月額30,000円(65~80歳)/月額20,000円(80歳~終身)

 

例2:35歳の男性・A型+I型に加入の場合
掛金 月額17,245円
受取額 月額30,000円(65~80歳)/月額20,000円(80歳~終身)

 

薬剤師年金基金まとめ

薬剤師年金基金は、独自に入る年金であるため、国民年金や厚生年金に比べるとどうしても内容は劣ってしまいます。

ただ、日本薬剤師国民年金基金を利用すれば国民年金とは別に、受け取ることができる年金を増やすことができます。

でも本当は、厚生年金のほうがいいに決まっている(半額負担)

 

また日本薬剤師国民年金基金の場合、加入後に年金額を増やしてもいいし、その反対に減額することも可能です。

 

厚生年金に加入している薬剤師は、日本薬剤師国民年金基金に入れません。

なお、年金基金(日本薬剤師国民年金基金)は公的年金に分類されます。

また、国民年金を支払っている自営業者が対象になります。

ゆえに、厚生年金に加入しているサラリーマン薬剤師が日本薬剤師国民年金基金に入ることはできません。

 

日本薬剤師国民年金基金は公的年金であるので、収めた金額については全額が所得控除(社会保険料控除)の対象になります。

そのため税金面では有利になりますが、自由に脱退が出来ないので、加入は慎重に・・・

 

career woman 06.19

 

 

 

 

 

 

 

 

「薬剤師年金保険」とは

薬剤師年金保険は、社団法人日本薬剤師会の設立した年金保険です。

こちらに関しては、加入条件は日本薬剤師会に加盟し、薬剤師資格を所持している場合のみの任意加入となります。

 

1口2,400円  50口まで

年齢問わず掛け金は月額1口2,400円と決まっていて、最高50口まで加入可能です。

 

しかし、日本薬剤師国民年金基金とは異なり、増口はできても減口はできません

また、払込年齢は64歳11ヶ月までになっているので、口数の決定は伸張に・・・

 

薬剤師年金保険のメリット   遺族年金制度が付帯されている

薬剤師の年金で、不安になるのは自分のことだけではなく、自分に万が一何かがあった場合の残された家族への年金制度を利用したい、という方もおられるでしょう。

「薬剤師年金保険」というのは、終身型保証の年金保険に分類されるもので、遺族年金制度も付帯されている年金なのです。

万が一加入者に何かあったとしても、安心できます。

 

また、複利運用なので、加入年齢が若ければ若いほど、それだけ結果的に受けられる年金の受取額も高くなるという仕組みです。

 

 

No Good 06.19

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【重要】 薬剤師国保だけは、避けるべき

国民年金よりも厚生年金のほうがお得なことは間違いないです。

何故ならば会社が半額負担してくれるからです。

 

薬剤師国保という経営者にだけ有利な制度がある

しかし、調剤薬局によっては、社会保険に入れないことがあります。

薬剤師の業界では薬剤師国保いう異様な制度があります。

薬剤師国保は、従業員5人未満の会社だと採用できるようになっています。

 

薬剤師国保にはデメリットしか見出せない

薬剤師国保の場合、「健康保険料が全額自腹」「厚生年金ではなく、国民年金になる」などデメリットしかありません。

しかし、経営者にとってみれば負担が減るのでメリットは大きいですが、雇用者側には良い点がまったくないのです。

ゆえに、薬剤師国保を採用している会社だけは、避けるべき・・・

 

このページのまとめ  薬剤師国保だけは避けよう

薬剤師が理解するべき年金制度について解説してきました。

普通は厚生年金です。

ほぼ全員がこの厚生年金に加入することになりますが、稀に社会保険ではなく薬剤師国保を採用している薬局がありますが、避けたほうが無難です。

 

また、パート・アルバイトや派遣についても、社会保険(厚生年金)に加入できます。

年収130万円以上であれば、厚生年金に加入したほうが有利です。

 

 

読了、ありがとうございました

また、どこかで・・・