のんびりと仕事をして、ボケーと暮している管理人ですが、たまには真剣に仕事をする事があります。
何かあった時に対応できると、周りの見る目が変わるかも・・・?
インターロックとは?
安全装置、安全機構の考え方の一つです。
ある一定の条件が整わないと、他の動作が出来なくなる機構のことです。
機械的インターロック
エレベーターや機械式駐車場などで、使われています。
停止が条件でドアが開きます。
動いている途中で扉が開くと、非常に危ないので、・・・
電気的インターロック
回路上で条件を設定して、起動や停止を制御するのが、電気的インターロックです。
起動インターロック
機械を始動させる直前の初期状態の時だけ条件が成立し、機械が運転に入ると、その条件が不成立になるものをいいます。
電源投入時または電源復帰時に機械が自動的に起動するのを防ぐ手段です。
停止インターロック
運転中の機械を人の操作により停止させる以外に、機械の保護装置(サーマルトリップ)が作動したときに、機械を自動的に停止させるようにしたものを停止インターロックといいます。
用語解説 「サーマルトリップ」
サーマルがトリップするというのは、機器を保護するためのサーマルリレーに過電流が流れ、強制的に回路が遮断されることを言います。
過電流の原因としては、漏電、短絡、異物噛み、過負荷等が挙げられます。
トリップ(Trip)は外れる、切れるという意味で使われています。
送排風機が原因の冷温水発生器のインターロック
電話してすぐに来てくれる業者がいれば、いいのですが・・・。
冷暖房ができないと、大騒ぎになることも、・・・
ガス炊きが多い理由は、電気のデマンド管理
一般的には夏はエアコン利用で電気の需要が多く、冬は暖房でガスの需要が多い。
当然、夏には電気の単価も上がるし、何よりもデマンドは一年間適用される。
ゆえに、エネルギーを大量に使用する大型施設では、夏はガス炊きの冷凍機、冬は油炊きのボイラー等を使用しているところが多いです。
ガスを利用する場合には、十分な換気が必要
電気のデマンド管理のため、ガス炊きの吸収式冷温水機を利用している建物が多いです。
そして、ガスなので熱源機械室内の換気が、一番重要です。
ゆえに、十分な換気量を得るために、機械室内は第1種換気方式(吸排気とも機械式)を用いています。
給排気のファンが止まると、冷温水機も動かない
「電気的インターロック」で、給排気ファンの運転信号が冷温水機側で確認できない、と運転不能になります。
ビクともしない冷温水機のエラー表示に、「送風機インターロックエラー」と出た場合は、送風機側が原因です。
単純に送風機のリレーをリセットするだけで、解消する場合もあります。
点検や検針時に、給排気ファンを止めた場合も、ガス式の機械は止まってしまうので、注意が必要です。
送風機が原因で冷温水機が故障した場合のインターロックの解除方法
冷温水機が動かないと、冷暖房ができないので、非常に困ります。クレームの電話が止まりません。
原因としては、以下にあげる3通りが考えられます。
1、モーターの故障
モーターの絶縁不良などでサーマルトリップしている場合、送排風機は運転しません。
マグネットが入らないので運転信号も入りません。
- モーターの故障が確認された場合は、モーターへの電源線を取り外す。
- 取り外して運転ボタンを押せばば、送風はされませんが運転信号は入ります。
送風ファン、排風ファンのどちらかが動いていれば、換気はされます。
換気量の不足を補うために、扉を開放する等が必要です。
2、マグネット、サーマル故障で送排風機が運転できない場合
通常の電流値なのにサーマルトリップが起こる。
マグネットかサーマルの故障の可能性が高いです。
マグネットをジャンパーして送排風機を動かす方法もあります。
しかし、保護装置が無くなるため、モーターが焼け付き故障したり、最悪の場合は火事になる可能性もある。
「ゆえに、運転信号だけを送って冷温水機を動かす方が良い」とのベテランさんの意見です。
3、運転信号を発信する機器が故障している場合
送排風機の運転信号は基本的に、動力盤から冷温水発生器に出ていることが多いです。
その場合は先ほどと同様、ジャンパーするだけで信号を送ることができます。
信号線をつなぎ変えるのだけれども、配線をしっかりと追わないと、別の不具合が起こったりもします。
独立系ビルメンの基本は、よく解からないものには手を出さない、です。
このぺーじのまとめ
- ガス式の冷温水機は、換気が止まると動かない
- 送風機が原因でインターロックがかかるのは、3パターンある
- それぞれの対処方法について記載
- インターロック、サーマルリレー等の用語解説
読了、ありがとうございました
また、どこかで・・・