ビル管理士資格試験用の「メモ2」は、「建築物の衛生環境」編です。
出題数は25問(全180問)
足きりの40%は10問です。
まずは、厳しく採点して4割以上を目標にしてみます。
序章
要点まとめへのリンクを下に貼っておきます↓
建築物の衛生環境は、25問出題されます(180問中)。
16/25 で64%です。
足きりラインの40%は、10問/25問 になります。
出題数が少ないので、点数を稼ぐ必要はないと思います。
しかし、足きりだけは避けないと不合格になります。
暗記事項は多いけれど、選択肢を減らすためには、確実な暗記が必要です。
要点をザックリ覚えたら、問題集を利用してアウトプットを繰り返す勉強方法が最適かな?
室内環境と人の関わり
生体機能の恒常性:
環境が変化しても、体内の体温や血糖値などを一定に保って、生命を維持しようとする機能(ホメオスタシス)
人体
器官
自律神経、消化、呼吸、循環機能
体熱、代謝
直腸温 > 顔の皮膚温 > 手足の皮膚温
恒常性の維持
フィードバック:
受容器 → (神経) → 調節中枢 → (神経) → 効果器
熱環境
温熱指標
有効温度 :気温、湿度、気流
修正有効温度:有効温度+放射
新有効温度 :修正有効温度+作業量+着衣量
人体への影響
冷房障害
冷房障害の症状 :血管の収縮による血量の減少
冷房障害への対策:室温と外気温の差を7℃以内
熱痙攣
熱痙攣:低ナトリウム血症
アレルギー、シックビル
アレルギー
- 免疫グロブリン:抗体
- ヒスタミン :アレルギーに似た症状だが、アレルゲンではない
シックビル症候群
ホルムアルデヒト:
常温で気体、可燃性、水溶性、発がん性、刺激臭
ホルムアルデヒト(ホルマリン)に関しては、冷凍機械責任者ででてきましたね。
気管支喘息
アレルゲン:ダニを含む家屋じん(ハウスダスト)が最多
予防 :湿度を上げる
アスベスト、結核
アスベスト
- 自然界に存在する繊維状物質
- 肺の繊維化、じん肺、中皮症、肺癌
- 過敏性肺炎の原因物質ではない
結核
飛沫核感染
たばこ
- 健康増進法による受動喫煙防止の努力義務
- 空気清浄機の除去量: 粒子状成分 > ガス状成分
- 分煙降下の判定基準: 浮遊粉じん、一酸化炭素
酸素
労働安全衛生法
酸素濃度18%未満
酸素濃度と健康障害
20~30% :正常
17~16% :呼吸、脈拍の増加、めまい
14~15% :呼吸困難、注意力の低下
11~10% :眠気、動作の鈍化
7~6% :知覚消失
4% :卒倒、死亡
二酸化炭素
二酸化炭素濃度と健康障害
3~4% :頭痛、血圧上昇
6%程度 :呼吸困難
7~10% :意識不明
大気中と呼気の濃度
大気中 :0.04%
呼気 :4%
建築物衛生法
建築物衛生法上の必要換気量の目安:
0.1%以下
一酸化炭素 「血中CO-Hb濃度と健康障害」
0~5% :無症状
20~30% :頭痛
30~40% :めまい、失神
50~60% :呼吸困難、けいれん
60~70% :昏睡
70~80% :呼吸抑制、死亡
オゾン
- 大気中では、紫外線による化学反応、落雷の放電で発生
- 室内では、レーザープリンター等の高電圧機器から発生
- 臭気あり
- 水に溶けにくい
- 吸入すると肺の奥まで達する
- 光化学オキシダントとして、大気汚染の環境基準が定められている
二酸化硫黄 「環境基準 0.1ppm以下(1時間)」
0~1ppm :刺激臭
5~10ppm :咳、のどの痛み、喘息
20ppm程度 :目の刺激
400~500ppm :呼吸困難、死亡
電磁波
電磁波
波長 :赤外線 > 可視光線 > 紫外線
レーザー光線:単一波長、網膜損傷を起こす
マイクロ波 :周波数300MHz~300GHz 、白内障を起こす
赤外線
- 用途 :工業用加熱装置
- 生態影響 :白内障、網膜障害、熱中症、皮膚血管拡張、代謝促進
紫外線
- 用途 :殺菌
- 生体影響 :電気製眼炎、角膜障害、ビタミンD形成、皮膚の紅斑、ひふガン(黒色腫)
電磁波放射線
- 人体に対する影響度の単位 :シーベルト(SV)
- 確定的要因 :皮膚潰瘍、脱毛、不妊、消化器障害
- 確率的要因 :遺伝子異常(胎児奇形等)、白血病、発ガン(甲状腺ガン等)
人体と水
水分
- 成人の体内水分量 :体重の50~70%(細胞内液40% 、細胞外液20%)
- 体内水分量 :男性>女性 若年者>高齢者 小児>成人
- 成人が生理的に必要な水分量 :約1.5L/日
- 成人が食物から摂取する水分量:0.4 ~0.5L/日
水分欠乏率
- 2% :強い渇き
- 6% :手、足のふるえ
- 8% :呼吸困難、チアノーゼ
- 10% :失神、腎機能不全
- 18% :尿生成の停止
- 20% :死亡
尿
成人が排泄する尿量 :1~2L/日
成人が生理的に必要 :0.4~0.5L/日
水質基準
- カドミウム :イタイイタイ病
- 有機水銀 :水俣病
- ヒ素 :発がん性あり、皮膚の色素沈着や角化、毒性は結合形により異なる
- トリクロロエチレン:洗浄用の有機エチレン系溶剤、消毒副生成物ではない
- 大腸菌 :検出されないこと
水系感染症
水系感染症の特徴
- 患者 :短期間に爆発的に発生し、給水範囲に重なる。性別、職業には無関係。
- 特徴 :季節に左右されない。致死率が低く、軽症例が多い。
水系感染症の病原体
- ノロウイルス
- ポリオウイルス
- クルプトスポリジウム:詳細は次段落
- 赤痢菌
- 赤痢アメーバー
- コレラ菌
- 腸チフス菌
- パラチフス菌
クリプトスプリジウム
- 病原菌 :原虫。塩素に抵抗性。人間以外にも発病
- 潜伏期間 :1週間。 指標菌(大腸菌等)の検査が有用
ノロウイルス
- 食中毒の原因。感染力が強い。冬季を中心に発生
- 症状:嘔吐、下痢、発熱
病原体と感染症
- 原虫 :マラリア、クルプトスポリジウム、
- 真菌 :白癖症、カンジダ菌
- リケッチア :発疹チフス、つつが虫病
- 細菌 :ペスト、コレラ、レジオネラ症(詳細は次段落)、結核
- ウイルス :B型肝炎、日本脳炎、麻しん、インフルエンザ
- スピロヘータ :梅毒
レジオネラ症
- 間接伝染する4類感染症
- 病原体は自然界の土中や淡水に存在
- 20~50℃で繁殖
感染症対策(3種類)
- 感染源対策
- 感染経路対策
- 感受性対策
薬液消毒剤
減菌と消毒
- 減菌 :すべての微生物を死滅
- 消毒 :病原菌のみを死滅
薬液消毒剤
- ホルマリン :芽胞に対し有効
- 消毒用エタノール :芽胞に対し無効
- 次亜塩素酸ナトリウム:有機物が多いと効果が減退
- クレゾール :臭気があるため食器、食物に不適
- 逆性石鹸 :ウイルスに対する効果が薄い
その他(消毒、減菌に用いられるもの)
- γ線
- 紫外線
- 酸化エチレン
- オゾン
室内の光と照明
光環境と視覚
光環境
・照度 :量
・輝度 :まぶしさ(グレア)の指標
・色温度:高い~青みを帯びた光
低い~赤みをおびた光
視覚
- 視力 :0.1lx付近で大きく変化
- 錐体細胞:感光度が低く、明るい時に働く。赤・青・緑に反応
- 杵体細胞:感光度が高く、暗いときに働く。
照度基準、VDT作業
JIS照度基準
- 750lx :製図室、事務室、玄関ホール(昼)
- 500lx :会議室、印刷室、応接室、診察室
- 300lx :化粧室、エレベータホール、食堂
- 150lx :階段
- 100lx :廊下、エレベータ、玄関ホール(夜)、倉庫、休憩室
- 50lx :屋内非常階段
VDT作業 ( コンピュータや監視カメラを用いた作業)
・推奨照度 :画面500lx以下
:書類、キーボード300lx以上
・疲労の原因:画面と書類の輝度・距離の差。画面の映りこみ
色彩
色彩
- 色彩の表現:色相、明度、彩度
- 色相 :暖色は進出色、寒色は後退色
- 明度 :暗い色は重圧感、明るい色は軽量感
- 彩度 :高いとはつらつ、新鮮。低いと渋みや落ち着き。
安全色
- 赤 :禁止、停止
- 黄赤 :危険
- 黄 :注意
- 緑 :安全状態
- 青 :指示、誘導
- 赤紫 :放射能
- 白 :通路
音と騒音
音・騒音
音に関する事項
聴覚の周波数特性:A特性
各周波数の値
- 可聴周波数 :20Hz~20,000ヘルツ
- 音声の周波数 :100~4,000Hz
- 敏感な周波数 :4,000Hz
- 難聴の初期低下:4,000Hz付近
- 聴力レベル想定:1,000Hz、4,000Hz
振動
振動の知覚
- 全身で知覚
- 振動の方向、周波数により異なる
- 敏感な周波数:垂直振動4~8Hz、水平振動1~2Hz
- 振動感覚闘値(知覚できる最小値)55db
振動障害
生理的影響 :100db以上
運転業務の振動障害 :垂直振動に起因
レイノー現象(白ろう症):局所振動に起因
振動レベル
- 振動感覚補正を行った加速度レベル
- 基準化速度:10のマイナス5乗 m/s
- 単位 :dB(デシベル)
このページのまとめ
- 建築物の衛生環境は25問出る
- 半分は取りたいので、正確な暗記が必要
- 問題集でアウトプットが効果的
読了、ありがとうございました
また、どこかで・・・