ビル管理士資格試験用の「メモ3」は、「空気環境の調整」編です。
出題数は45問(全180問)。
足きりの40%は18問です。
- 「空気環境の調整」への対策
- 空気環境の用語と単位
- 熱移動
- 熱流と温度分布
- 熱放射
- 気流
- 流体
- 湿り空気
- 空気線図 2つの項目が解かるとその他の項目が解かる
- 結露・湿気
- 換気
- 濃度計算
- エアゾアル
- 空気汚染物物質
- アレルゲンと微生物
- 揮発性有機化合物
- 空気調和換気
- 熱負荷
- 空調方式
- 個別空調方式
- 冷熱源
- 温熱源
- 地域冷暖房・蓄熱槽
- 冷却塔 開放型と密閉型
- 空気調和機 空調機内部での設置順
- 加湿装置
- 熱交換器
- 全熱交換器
- 換気設備
- 送風機
- ダクト
- 吹出口・吸込口
- 空気浄化装置
- ポンプ
- 配管
- 温熱環境の測定
- 空気環境物質と揮発性有機化合物の測定方法
- 風量・換気量の測定
- 汚染物質濃度の単位
- 粉じんの測定
- 試運転調整・維持管理・節電
- 光環境と照明
- 音・振動
- 音圧レベル
- 自動制御
- このページのまとめ
「空気環境の調整」への対策
「ビル管理士要点まとめ」へのリンクを貼っておきます。
「足きり」を気にするよりも、一番出題数が多い単元ですし、何よりも通常業務を通して知っていることも多いので、7割~8割は正答したい。
普段の仕事でも役に立つ知識が試験で試されます。
空気環境の用語と単位
空気環境に関する用語
- オゾン層破壊係数 :CDP
- 集落形成単位 :CFU
- 成績係数 :COP
- 特定フロン :CFC
- 年間熱付加係数 :PAL
- ビル関連症 :BRI
- 平均放射温度 :MRT
空気環境に関することでよく使われる単位
- 熱伝導率 :W(m・k)
- 熱低効率 :(m・k)/W
- 熱伝導抵抗、熱伝達抵抗 :(m2・k)/W
- 日射量、音の強さ :W/m2
- 水蒸気圧、音圧 :Pa
- 重力粘性係数 :m2/s
- 音の大きさのレベル :phon
- 音の大きさ(ラウドネス):sone
- 吸音力 :m2
- 透過損失、振動加速度レベル:dB
- 振動加速度 :m/s2
- 光束 :lm
- 光度 :cd
- 輝度 :cd/m2
- 色温度 :k
- 発光効率 :lm/W
- 立体角 :sr
熱移動
- 固体内の熱流=温度勾配×熱伝導率
- 温度勾配=温度差/厚さ
- 固体の熱伝導率は、密度が大きいほど、湿度が多いほど、温度が高いほど小さい
- 熱伝導抵抗=厚さ /熱伝導率
熱流と温度分布
熱流とは?
単位時間あたりの熱量の事です。
Q=U A △T=A △T / R[W]
Q:熱量 U:熱貫流率[W/(m2×k)] R:熱貫流抵抗[(m2×k)/W]
A:伝熱面積[m2] △T:温度差[k]
熱放射
- 放射熱流は、絶対温度の4乗に比例する
- 同一温度の物体間の反射率と吸収率は等しい
- 物体表面の日射吸収率と長波長放射率は、必ずしも等しくない
- 0℃の固体表面からも熱放射している
気流
- 自由噴流では、距離の2乗に反比例する領域は無い
- 置換換気 :床面付近に低温・低速の空気を供給し、天井面付近で排気
- 温度差換気量 :高低差の平方根に比例
- 噴流の到達距離 :自然噴流 < 天井面に沿った噴流
流体
流体工学
べルヌーイの法則 エネルギー保存則
1/2ρ(ロー)・ V2+P+ρ(ロー)・g・h=動圧+静圧+位置圧=一定(Pa)
ρ(ロー):密度 V:速度 p:圧力 g:重力加速度 h:高さ
動圧
Pm=1/2 ρ(ロー) ・U2[Pa]
Pm:動圧[Pa] ρ(ロー):密度[kg/m2] U:速度[m/s]
動圧は風速の2乗に比例する
レイノルズ数
レイノルズ数とは?
粘性力に対する慣性力の比
圧力損失
- 直線ダクトの圧力損失は、動圧に比例する
- 直線ダクトの圧力損失は、風速の2乗に比例する
- 円形ダクトの圧力損失は、直径に反比例する
- ダクトの形状変化による圧力損失は、動圧に比例する
- ダクトの形状変化による圧力損失は、風速の2乗に比例する
- 流量計数 :窓 0.6~0.7 ベルマウス 約1.0
湿り空気
湿り空気に関する用語
- 絶対湿度 :湿り空気と水蒸気の質量と乾き空気の質量との比
- 相対湿度 :湿り空気の水蒸気分圧と同一温度の飽和水蒸気分圧との比
- 露点温度 :湿り空気を冷却した時に飽和状態(相対湿度100%)になる温度
- 顕熱比 :顕熱の変化量と全熱の変化量の比
- 熱水分比 :比エンタルピーの変化量と絶対湿度の変化量の比
加熱と加湿
- 湿り空気を加熱すると、相対湿度は低下
- 湿り空気を冷却すると、比容積は減少
- 湿り空気を加湿すると、露点温度は上昇
- 湿り空気を減湿すると、湿球温度は低下
空気線図 2つの項目が解かるとその他の項目が解かる
- 比エンタルピー
- 比体積
- 湿球温度
- 乾球温度
- 露点温度
- 相対湿度
- 絶対湿度
結露・湿気
- 露点における湿り空気 :乾球温度=湿球温度 、相対湿度100%
- 湿度の空間的分布(場所による差位):絶対湿度は小さい 相対湿度は大きい
- 温度が低い場所があると、飽和水蒸気が減少して、結露が発生しやすい
- 断熱材が切れている場所があると、熱橋が発生して、結露が発生しやすい
- ガラス面の結露は、カーテンを用いると悪化する
換気
換気に関する用語
- 一人当たりの必要換気量:呼吸による二酸化炭素の排出から算出
- 換気回数 :換気量を室容積で除したもの
- ハイブリッド換気 :自然換気と機械換気の併用
- 整流方式 :一方向の流れとなるように吸気・排気する方式 ※排気は拡散しない
- 置換換気 :空気の温度差による密度差を利用する方式 ※排気は拡散しない
- 空気齢 :吸気が吸気口から移動するのにかかる時間。換気効率の指標
自然換気の換気量
- 外部風速に比例
- 開口部の風圧係数の差の平方根に比例
- 風下と風上の開口部を2倍にすると、2倍
機械換気方式
- 第1種機械換気方式 :機械吸気+機械排気。室内は正圧または負圧
- 第2種機械換気方式 :機械吸気+自然排気。室内は正圧。手術室、クリーンルーム
- 第3種機械換気方式 :自然吸気+機械排気。室内は負圧。感染症室、汚物処理室、トイレ
空気浄化装置
- ケミカルフィルター :ガス状物質の除去
- 電気集塵機 :粒子状物質の除去
濃度計算
ザイデルの式
Q=M×10の6乗 / C-C零
- C :室内濃度[ppm]
- C零 :外気濃度 [ppm]
- Q :換気量[m3/h]
- M :汚染物質発生量[m3/h]
完全混合(瞬時一様拡散)の室内濃度の式
「完全混合(瞬時一様拡散)の室内濃度」については公式は問題文に掲載されたパターンが予想されます。
記号の意味だけは要暗記で。
- C :室内濃度[ppm]
- C零 :外気濃度 [ppm]
- Cs :初期濃度[ppm]
- Q :換気量[m3/h]
- M :汚染物質発生量[m3/h]
- t :時間[h]
- n :換気回数[回数/h]
エアゾアル
エアゾアルの粒径
- 花粉 :10~100μm(マイクロ・メートル)
- 細菌(バクテリア):0.3~30μm
- たぼこ煙 :0.01~1μm
- ウイルス :10~400nm(ナノ・メートル)
- 人体に有害な影響を及ぼす粒径は、1μm以下
- 10μm以下は沈降する
マイクロ(μ)は-6乗。
ナノ(n)は-9乗、です。
数字の接頭語については、下記のページにまとめています。
エアゾアルの相当径
幾何相当径 :低方向径、円等価径
物理相当径 :空気力学径、ストークス径、光散乱径、電気移動度径
ストークスとは、CGS単位系における動粘度の単位。
粒子の抵抗
- 相対速度の2乗に比例、粒子の体積に反比例
- ニュートン域では、レイノルズ数に比例
- ストークス域では、レイノルズ数に反比例
丸暗記よりも、理解したほうがいいのは解かっていますが、意味がよく分かりません。
レイノルズ数は流体力学において慣性力と粘性力との比で定義される無次元量である。流れの中でのこれら2つの力の相対的な重要性を定量している
粒径による影響
- 静電気力による利動速度は、粒径に反比例
- 重力による終末沈降速度は、粒径の2乗に比例
- 拡散係数は、粒径に反比例
- 粒子が小さくなると、気体の分子運動の影響を受けやすい
エアゾアルの大気の粒子
- 大気の個数濃度分布は、粒径0.01μmにピーク
- 大気の質量濃度分布は、粒径1~2μmに谷
空気汚染物物質
空気汚染物質の発生源
- 一酸化炭素 :喫煙、燃焼器具、駐車場排気など
- 二酸化炭素 :人の呼吸、燃焼器具など
- 硫黄酸化物 :石油の燃焼排気(ガスストーブからはでない)
- オゾン :電気式空気清浄機、コピー機、レーザープリンタ
- ラドン :土壌、壁材
空気汚染物質に関するその他の事
におい物質 :揮発性、化学反応性に富む、比較的低分子の有機化合物
浮遊粉じん :喫煙の減少により、近年きゅうげきに改善
アレルゲンと微生物
- 室内のアレルゲン :ダニ、カビ、花粉など(細菌ではない)
- ダニアレルゲン :ヒョウダニの糞など。マイクロサイズの粒子
- 真菌 :結露した壁等で増殖。カビ、酵母などマイクロサイズの粒子
- ウィルス :生体内でしか増殖しない
揮発性有機化合物
揮発性有機化合物の用語
- VOCs : 揮発性有機化合物
- TVOC :総揮発性有機化合物
揮発性有機化合物の用途
- スチレン :接着剤、断熱材
- ダイアジノン :防蟻剤
- パラジクロロ、ベンゼン :防虫剤
- ベンゼン、トルエン :溶剤、抽出剤、希釈剤
空気調和換気
エミリネータ :空気の流れによる水滴の飛散を防止
コージュネレーション :発電の廃熱を利用
混合損失 :同一室内で冷房と暖房が共存する場合の、気流損失による熱損失
ゾーニング :熱付加変動の類似する室のグループ化
TAC温度 :超過確率を考慮した設計用外気温度
バイパス空気 :伝熱面に接触しないで通過する空気
バイパスファクタ :バイパス空気量と全通過空気量の比
モリエル(モリエ)線図 :冷房サイクルの動作説明図
誘引ユニット :一次空気に誘引された二次空気により冷暖房する空調ユニット
熱負荷
熱負荷には顕熱負荷と潜熱負荷がある。
外気負荷
外気負荷:
取入れ外気を室内条件にまで処理するのに必要な空調機負荷
人体負荷
- 人体の顕熱負荷 :対流・放射により生じる。室温高くなると減少
- 人体の潜熱負荷 :発汗・蒸発により生じる。室温高くなると増加
蛍光灯の熱負荷
ランプの熱負荷と安定器の熱負荷
熱負荷に関するその他
- 熱負荷の大小関係 :熱源負荷>装置負荷>室内負荷
- 日射 :冷房時には算定、暖房時には無視
- 接地圧の構造体負荷:冷房時には無視、暖房時には算定
- 送風機による負荷 :冷房時には算定、暖房時には無視
空調方式
仕事で普段やっていることが出ます。
ファンコイルユニット
- 熱源負荷が多いペリエメータゾーンに配置
- 熱の搬送は水
- 加湿機能なし
その他
- 二重ダクト方式 :冷風と温風の2系統の吸気を混合
- ペアダクト方式 :一次空調機(外調機)と二次空調機の2系統の吸気を混合
- 放射冷暖房方式 :単独での換気機能を持っていない
- 熱量辺りの運搬能力 :ダクト>冷温水管
個別空調方式
- パッケージ型 :空気調和機が主流
- ヒートポンプ方式 :冷暖房兼用機が主流
- 圧縮機は、インバータ制御が主流
- 冷却塔やダクトが不要
- 外気処理機能を有していない。単独で十分な換気能力は無い
冷熱源
吸収式冷凍機
「」も仕事で使っている人は多いと思う。
試験に出そうな要点だけを書き出してみた。
- 水は真空状態では、約3℃で蒸発するという原理を利用
- 機械の中は、全て大気圧以下
- 冷媒 :水
- 吸収液:臭化リチウム
- 冷凍サイクル :蒸発器→吸収器→再生器→凝縮器→膨張弁→蒸発器に戻る
蒸気圧縮冷凍液
「冷凍機械責任者」の試験で勉強したことの基礎的なことが出る感じです。
- 冷凍サイクル :蒸発器→圧縮機→凝縮器→膨張弁→蒸発器に戻る
- アンモニア冷媒 :毒性、可燃性がある
- 成績係数 :水熱源>空気熱源
「冷凍機械責任者」の要点をまとめたページも作りました。
↓
温熱源
- 水管ボイラー :水管壁の燃焼室を有し、蒸気や高温水に用いられる
- 貫流ボイラー :ドラムを有しない水管ボイラー
- 炉筒煙管ボイラー:大きな横型ドラムを有する。保有水量が多く、負荷変動に大して安定性あり
- 鋳鉄製ボイラー :高圧蒸気、大容量には不適。セクショナル型は分離搬入可能
温熱源に関しては、「2級ボイラー技士」の基礎の基礎ぐらいしか出ません。
一応要点を書きましたが、下記のページもご参照に・・・
ちなみに、
真空式温水発生機は、「労働安全衛生法」上のボイラーには該当しない。
地域冷暖房・蓄熱槽
地域冷暖房
- 大型化、集約化による効率的な運用が可能
- 一定規模以上のものは、熱供給事業法の適用を受ける
- 環境への負荷は、個別熱源システムより小さい
蓄熱槽
- 時間外空調などの部分負荷への対応がしやすい
- 搬送能力(ポンプ動力)の大きさ:開放式蓄熱槽>密閉式蓄熱槽
冷却塔 開放型と密閉型
- 開放型冷却等:冷却水の汚染あり。冷却水の水処理必要
- 密閉型冷却等:散布水ポンプ必要。散布水の水処理必要。冷却水の汚染なし
- 点検 :1ヶ月にごとに1回
空気調和機 空調機内部での設置順
→ 冷却コイル → 加熱コイル → 加湿器 →
除湿の時は、冷やして湿度を大きく下げてから、加熱で適温にしてから、吹出し口から送風。
そして加湿時には、最後に暖かい空気に水分を含ませてから送風する。
ゆえに、冷却コイル→加熱コイル→加湿器 という順番になるのですね。
加湿装置
蒸気加湿と水加湿
- 蒸気吹き出し式 :空気温度が降下しない
- 水噴霧式 :空気温度が降下する
- 加湿効率の大小 :蒸気吹き出し式 > 水噴霧式
主な加湿装置 3つ
- 2流体スプレー式 :高速空気流により水を霧化
- エアワッシャー式 :多量の水を空気と接触させて気化
- 滴下式 :加湿剤を濡らして通風気化。応答性が悪い
熱交換器
- 伝熱面積の比較 :多管式熱交換器 < プレート式熱交換器
- ヒートパイプ :構造が簡単で熱輸送能力の高い顕熱交換機
全熱交換器
- 回転型 :吸湿性のハニカムローターを低速回転させて熱交換
- 静止型 :伝熱性と透湿性をもつ仕切板により熱交換
- 外気冷房時は全熱交換器を使用しない
- 厨房や温水プールの換気は、顕熱交換機が使用される
換気設備
- 第二種換気 :病院の手術室など
- 第三種換気 :駐車場、トイレなど
- 吸気口(外気取入れ口)は、冷却塔からは離す
- 風による換気力は、風速の2乗に比例する
- 換気回数=換気量 / 室容量
送風機
- 遠心式 :軸方向から入り、径方向に出る
- 他に、軸流式や横流式がある
- 送風機の特性曲線 :横軸には風量、縦軸には圧力(静圧)、効率、軸動力
- 送風機の全圧は、回転数の2乗に比例
- サージング :低風量時の不安定な振動現象。発生時にはダンパを開ける
ダクト
- スパイラルダクト :継目が補強となり、丸ダクトより強度が優れている
- グラスウールダクト :吸音性が高い
- 内張りダクトの消音 :中高周波は大きい。低周波は小さい
- 防煙区画貫通部 :防煙ダンパ(煙感知器に連動)が設けられている
- 防火区画貫通部 :防火ダンパ(ケーシングの厚さ1.5mm以上)が設けられている
- ダクトの設計 :等速法は風速一定、等圧法は長さ辺りの摩擦損失一定
- ダクト系統に排水通気管を設けてはならない
吹出口・吸込口
- 軸流吹出し口 :ノズル型、グリル型など。誘引比が小さく、到達距離が長い
- ふく流吹出し口:アネモ型など。誘引比が大きく、温度分布が均一
- 吸込み口の気流に、指向性はない
空気浄化装置
空気浄化装置の種類
- ろ過式 :フィルタ面に粉じんを衝突させる
- 静電式 :高圧電界による荷電および吸着吸引
- 折込型エアフィルタ :通過風速を遅くして、圧力損失を低減
- 自動更新フィルタ :捕集効果は小さくなるが、保守管理が容易
- HEPAフィルタ :高性能フィルタ。クリーンルームに使用
空気浄化装置の性能
・圧力損失:
ガスフィルタ < 一般的なエアフィルタ < HEPAフィルタ
・汚染除去(粉じん保持)容量の単位:
kg/m2 または kg/個
ポンプ
- ターボ型 :渦巻きポンプ、ディフェーザポンプなど
- 容積型 :歯車ポンプ、ダイヤフラムポンプなど。流量は圧力に比例しない
- キャビテーション :騒音振動が発生し、吐き出し量低下
- 水撃作用 :ポンプ急停止などで発生する圧力変動による作用
- 実揚程 :実際に水ををくみあげる高さに相当する圧力
- 全揚程 :実揚程+損失水頭
配管
空調用配管の温度と圧力
- 冷水配管 :5~10℃
- 高温水配管 :120~180℃
- 冷却水配管 :20~40℃
- 氷蓄用不凍液配管 :-10~ー5℃
- 低圧蒸気配管 :0.1MPA未満
- 高圧蒸気配管 :0.1 ~1MPA
空調用配管と室調和器
- 冷温水管 :エアハンドリングユニット、ファンコイルユニット
- 冷媒管 :パッケージ型、ビル用マルチユニット、ルームエアコンディショナ
冠水方式
- ダイレクトリターン :返り管を遠いほうから近いほうへ配管
- リバースリターン :返り管を近いほうから遠いほうへ配管
逆止弁
- リフト式 :一般に水平配管にとりつける。※垂直配管用もある
- スイング式 :水平配管、垂直配管に取り付け可能
冷温水配管
- 系内水温が100℃以上の場合には、開放型膨張水槽を用いない
- 機器の損失水頭 :冷水ヘッダ < プレート式熱交換器
温熱環境の測定
乾湿計 (アウグスト乾湿計・アスマン通風乾湿計)
蒸留水により湿球を温潤させる
グローブ温度計
- 黒色の薄鋼製の中空球体中の温度を計測し、熱放射の影響を測定する
- グローブ温度計の値が大きくなると、平均放射温度(MRT)は大きくなる
- 気流の影響を受けるため、気流の大きいところでは不適
その他の温度計
- サーミスタ温度計:温度による金属(白金など)や半導体の電気抵抗の変化を利用
- バイメタル温度計:2種類の金属(バイメタル)の膨張率の差を利用
空気環境物質と揮発性有機化合物の測定方法
空気環境物質の測定方法
- 紫外線蛍光法 :硫黄酸化物
- 化学発光法 :窒素酸化物
- X線発光法 :アスベスト
- エライザ(ELIZA)法:ダニアレルゲン
- オルファクトメータ法:臭気
- ガルバニ電池法 :酸素
揮発性有機化合物の測定方法
- アクティブ法 :ポンプによるサンプリング。燃料電池法など
- DNPH含侵チューブ・HPLC法 :パッシブ法。妨害ガスの影響を受けやすい
- AHMT 吸光光度法(光電光度法):妨害ガスの影響を受けにくい
- 測定感度の比較 :溶媒抽出法 < 加熱脱着法
風量・換気量の測定
- ピトー管 :ベルヌーイの定理より、全圧と静圧の差から動圧を求め、風速を算出
- オリフィス :前後の圧力差よりダクト内の流量を測定
- マノメーター :U字管により圧力差を測定
- トレーサガス減衰法:換気効率の測定
汚染物質濃度の単位
- トルエン :mg/m3
- 臭気 :ppm ppbなど
- アスベスト:f/l
- ダニアレルゲン :ng/m3など
- 細菌 :cfu/m3
粉じんの測定
- 測定対象の粉じん濃度 :相対沈降径が10µm以下の質量濃度
下記、小さい方面の接頭語の表です。
センチ centi | c | 10-2 | 100分の1。日常センチというのはセンチメートルを指すことが多い。ラテン語のcentum(100)に由来。 |
ミリmili | m | 10-3 | 1000分の1。ミリメートル(mm)、ミリグラム(mg)、ミリバール(mbar)などは単に「ミリ」ということが多い。ラテン語のmilli(1000)に由来。 |
マイクロ micro | µ | 10-6 | 100万分の1。マイクロ秒、マイクロセカンド(µS)、マイクロアンペア(µA)、マイクロファラド(µF)、マイクログラム(µg)などがしばしば使われる。ラテン語のmicron(微小)に由来。 |
ナノ nano | n | 10-9 | 10億分の1。ナノ秒(ナノセカンドns)、ナノファラド(nF)、ラテン語のnannos(小人)に由来 |
ピコpiko | p | 10-12 | 1兆分の1。ピコ秒(ps)、ピコファラド(pF)、ラテン語のpicus(少量)に由来。 |
- ピエゾバランス粉じん計 :圧電天秤の原理。粉じんを静電沈着させ、粉じん量の増加に伴い、振動数(周波数)が減少することを利用。
- 光錯乱式 :試料空気中の散乱光の強度により相対濃度を測定。出力値はcpm。
- 光散和粉じん計の相対濃度の測定 :C=K・A(R-D)
C:浮遊粉じん濃度 [mg/m3]
K:標準粒子に対する1cpmあたりの粉じん濃度 [mg/m3]
A:較正係数(通常 1.5)
R:1分間当りの測定カウント数 [cpm]
D:バックグランド値(ダークカウント値) [cpm]
試運転調整・維持管理・節電
空調設備の試運転調整
- 水配管は、管内の排水が澄んでくるまでブローし、配管用炭素鋼管(黒管)使用の場合は、清掃終了後に管内に水を張ってさびの発生を抑える。
- 機器の回転部分等の軸受けなどに、グリース、潤滑油を供給し、数時間運転した後、油を取り替えておく。
維持管理
粉じんの較正 :1年に1回、大臣の登録を受けた物の較正を受ける
節電対策
- 夏季に、冷凍機の冷水出口温度を上昇させる
- 冬季に、ボイラーの温水出口温度を低下させる
- 通期に、冷凍機の冷却水入口温度を低下させる
光環境と照明
光環境
- 設計用全天空照度 :快晴よりも薄曇の方が高い
- 光度 :単位立体角あたりから放出される光束。 単位 [cd]
- 輝度 :光度を観測方向から見た見かけの面積で割った値。 単位[cd/m2]
- 発光効率 :消費電力当りの光束 [lm/w]
- 照明率 :光源からでる光束のうち、被照射面に達する光束の割合。 光源の設計光束維持率のエ経を受けない。照明器具の清掃感覚の影響を受けない。
- 保守率 :灯照射面の照度が時間の経過共に低下してくる割合。照明器具の清掃感覚の影響を受ける。照明器構造の影響を受ける。
- 色温度が高くなると青白い光になり、演色評価数は高くならない。
- 昼光率 :ある点の照度の直射日光を除いた全天空照度の割合。窓からの透過率の影響を受ける。直接昼光率は、室内の表面の反射率の影響を受けない。間接昼光率は、室内の表面の反射率の影響を受ける。
- 演色評価数 :100に近いほど基準光源とのずれが小さい。
照明器具
照明器具の種類
- 白熱電球 :温度放射により発光。寿命は1000時間ほどで、蛍光ランプより短い。
- ハロゲン電球 :発光原理は温度放射。
- 高圧ナトリウムランプ :点灯姿勢の影響を受けにくい。
- 水銀ランプ :点灯姿勢の影響を受けやすい。
- HID(高輝度放電)ランプ :高圧水銀ランプ
- メタルハイドランプ :高圧ナトリウムランプが含まれる
- ユーニス照明 :間接照明の一種
- ブラケット :壁に貼り付ける照明
照明器具の交換方式
個別集団交換方式 :不点灯を都度交換し、定期に全交換。
集団交換方式 :不点灯になっても交換せず、定期に全交換。大規模で交換が困難な場所に適す。
音・振動
音
音の強さは、音速・空気密度が一定ならば、音圧の2乗に比例
空気中の音速は、気温が上昇すると増加
固体伝播音 :ダクト・管路系の振動に起因する音
空気伝播音 :壁・窓・すき間を透過する音。ダクト内を伝播する音
重量床衝撃音 :低周波数に主成分
軽量床衝撃音 :高周波数に主成分。仕上げ材の弾性に影響される
広帯域騒音 :広い周波数成分を含む騒音
暗騒音 :騒音対象以外の音
騒音測定・振動測定 :暗振動が小さい時に実施
壁の重量を大きくすると、透過損失が減少する。
コインシデンス効果 :透過損失が減少する
合わせガラス :低音域で遮音性が低くなる
振動
- 全身振動の感じやすさ : 低周波数 > 高周波数
- 機器と防振系の固有振動数が近いと共振しやすく、防振効果が低下
- 防振のため、できるだけ防振系の基本固有振動数を機器の加振周波数より大きく設定
音圧レベル
- 同じ騒音レベルの2つの音を合成すると、元の騒音レベルより約3db増加
- 4つのAdbの騒音合成は、A+6db
- 6つのAdbの騒音合成は、A+8db
- 8つのAdbの騒音合成は、A+9db
- 点音源の減衰 :距離が2倍になると、6db減衰
- 線音源の減衰 :距離が2倍になると、3db減衰
自動制御
- 比例制御 :操作量を動作信号の現在値に比例させる
- ニ位置制御 :上限値・下限値によるオンオフ制御
- バイメタル :線膨張係数の異なる2種類の金属。ニ位置制御に用いられる。
- 外気制御 :予冷・予熱運転時には、外気取入れを停止。二酸化炭素濃度により、外気取り入れ量を制御。外気と室内のエンタルピーにより、外気冷房を制御。外気湿球温度が低下すると、冷凍機の成績係数が上昇する。
このページのまとめ
- 空気環境の調整は、出題割合が一番多い。(45/180)
- 通常業務でなじみのある分野なので高得点狙い
- 80%~90%ぐらいを目指したい
読了、ありがとうございました
また、どこかで・・・